H27年度 千葉大学大学院理学研究科 入学試験

H26/8/19と20の2日間、
うちの大学院の入学試験が行われました。

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19日は筆記試験。
午前に英語1時間、
午後に数学4時間。

長丁場です。

筆記試験を合格した受験生だけが
口述試験に進めます。

数学・情報数理学コースの試験問題を見た感想。
今回も、数学の試験は、
基礎を問う問題で構成されました。

全員選択のA0問題は、集合論の基礎。
大学1年生前期で満点が取れる問題。

選択問題のA1~A5は、それぞれ
線形代数、解析学、位相数学、確率・統計、パスカルプログラミングの問題。
大学2年生で満点が取れる問題。
(5問中、3問選択)

選択問題のB1~B12は、専門科目の問題。
(12問中、1問選択)
大学3年生向けかな。

目安としては、
 A0を15分くらい、
 A1~A5を90分(つまり、各30分)くらい、
 B1~B12を45分(つまり、1問45分)くらい
で解くのが良いと思います。
そして、あとは見直し。

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筆記試験の合格発表は20日12時。
 数学・情報数理学コースの合格者は 31名
でした。
そして、13時から口頭試問(インタビュー形式の試験)。

今年は、例年とスタイルが違ったため、
とまどった学生が居たかもしれません。

口頭試問の合格発表は来月。

SSReflect勉強会を開催しました

数学界を騒がせている SSReflect。
一般の方々は、まだ知らない人も多いのでは。

SSReflectとは証明言語の1つです。

数学の定理の証明を表現できる、コンピュータ上の言語です。

数学者にとって実用的だと感じられるレベルになったのは、
割りと最近のこと。

ですから、一般の方々には、ほとんど知られていないはず。

さて、千葉大学理学部(千葉大学大学院理学研究科)では
 数学・情報数理学科(数学・情報数理学コース)
という「数学」と「情報数理学」の両方を同時に扱うことで、
日本での独自の地位を築いてきました。

だからこそ、
SSReflectのように、数学と情報数理学をまたがる最先端の話題が
大学で議論できるわけです。
千葉大学生の恵まれている点です。

そこで、
 最先端の話題をみんなで学ぼう!
 新しい話題なので、学生も教員も一緒になって勉強しよう!
という意図で、勉強会を企画しました。
3日間、毎日約3時間ずつ。
気力も体力も使います。

学生と教員への呼びかけに、
理学部内に勉強会開催の告知を掲示。
いろいろな人たちが参加くださいました。
学年と役職は
 学部1,2,3,4年生、
 大学院M2,D2、
 准教授、
 教授、
という幅広い層。
M1は、集中講義が重なってしまい、不参加になってしまったという。残念。

肝心の勉強会の内容は、
 1日目: SSReflectの基本的な使い方。
 2日目: 初日の補足+演習。
 3日目: 数学の論文をSSReflectで書き換えていくという話。
という熱い感じ。

あちきは2日目を担当。
演習問題として出したのは、一般的な命題に関する性質。
 1.三段論法を証明せよ。
 2.命題の(真偽の)可換性を証明せよ。
 3.命題の結合法則を証明せよ。
 4.命題A,B,Cについて、「AかつBかつC」と「CかつBかつA」の同値性を証明せよ。

例えば、1問目は
ssr201408
こんな感じで証明されます。
良く見ると5通りの異なる証明が書かれています。

数学の証明は1つじゃない!!と実感できますな。

夏休みが明けたら、
また何か企画しようかな。

できれば、次回からは、
学生が幹事になって運営するような仕組みを作りたいな。

符号理論・情報理論を専門とする教員募集:千葉大学融合科学研究科、助教枠

千葉大学の教員公募が出ています。

専門分野として
・情報数理(情報理論,符号理論,量子情報,応用数理など)
・音声・音響・自然言語処理(音声/話者認識,福祉情報分野への応用など)

が対象となっています。

符号理論、情報理論を研究している人たち、
千葉大学で働くチャンスですよーーー!!

所属は「融合科学研究科」になります。工学部よりの研究科です。
#ちなみに、私は、「理学研究科」という理学部よりにいます。

詳細は
 ・千葉大学HP上のページ
 ・jrec-in上のページ
をご覧ください。

応募締切は、平成26年9月16日(火)必着です。

学生の方で、大学の先生になりたい、と思っている方。
応募するにはどんな条件を満たせばよいか、
どんな書類を出す必要があるのか、
読んでみると勉強になるかもね。