日程 | 2017年9月6日(水) 〜 9月8日(金) |
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会場 | セントコア山口 (山口県山口市) |
主催 | 電子情報通信学会 情報理論とその応用サブソサイエティ |
併催 | 電子情報通信学会 情報理論研究会 |
助成 | 山口観光コンベンション協会 |
実行委員会 |
安永 憲司(金沢大学,委員長),
中島 規博(東京電機大学),
野崎 隆之(山口大学),
廣友 雅徳(佐賀大学),
細谷 剛(東京理科大学),
堀井 俊佑(早稲田大学)
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開催趣旨
- 本ワークショップは,誤り訂正符号およびその関連分野について, 従来の研究会の形式にとらわれることなく,より突っ込んだ議論を行う場を提供します.
- 一般セッションでは,参加者の皆様から講演を募集します.
- 今回は,ワークショップ企画として,入門講演,コードコンペを開催します.
プログラム
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9月6日(水)
- 13:00-13:30 受付
- 13:30-14:45 [入門講演] 小柴 健史(早稲田大学)
Secure Message Transmission : 可能性と限界 - 14:45-15:00 休憩
- 15:00-16:15 [入門講演] 岩本 貢(電気通信大学)
情報理論的安全性:さまざまな視点から - 16:15-16:30 休憩
- 16:30-17:30 一般講演セッション1
- 16:30-17:00 福本 真也(名古屋工業大学) ニューラルネットワークを用いた非正則LDPC符号に対するNormalized Min-Sum復号法
- 17:00-17:30 中原 悠太(早稲田大学) 富士山型空間結合符号の重み分布
- 9:00-11:30 一般講演セッション2
- 9:00-9:40 森田 啓義(電気通信大学) 二重最近傍誤り訂正符号の復号アリゴリズム
- 9:40-10:20 廣友 雅徳(佐賀大学) LDPC符号を用いたゼロ知識証明型認証方式
- 10:20-10:40 休憩
- 10:40-11:30 Ryutaroh Matsumoto (Nagoya University) Two Gilbert-Varshamov Type Existential Bounds for Asymmetric Quantum Error-Correcting Codes
- 11:30-13:30 休憩
- 13:30-14:00 眞田亜紀子(電気通信大学) ISIT2017参加報告
- 14:00-14:30 [企画] コードコンペ結果発表
- 14:30-14:40 休憩
- 14:40-15:40 [企画] 未解決問題セッション
- 15:40-17:00 自由討論
- 18:30- 懇親会(要申込)
- IT研究会
9月7日(木)
9月8日(金)
本年の実施形態
- 本ワークショップは合宿形式で行います.本年度の宿泊先は,湯田温泉翠山荘です.会場であるセントコア山口とは異なるのでご注意ください。
- ワークショップの参加には,参加申し込みが必要です.宿泊は,実行委員会を通じての申し込みをお願いします(参加・宿泊申し込みは7月3日開始予定です).
- 9月8日は,電子情報通信学会 情報理論研究会(IT 研究会)を開催します.IT 研究会のみ参加の場合は,参加申込みは不要です.
- ワークショップ枠(9月6日・9月7日)での発表には予稿は必要ありません.
- IT 研枠での発表には,電子情報通信学会 技術報告誌に掲載される予稿の執筆が必要です. 新規性を伴うまとまった研究の成果は,IT 研究会(9月8日)にて発表下さい.
参加・宿泊申し込み
- ワークショップの参加・宿泊の申し込み受付は終了しました.
- 参加費,宿泊費,懇親会費の詳細は料金・支払方法の詳細をご参照ください.
会場へのアクセス
会場: セントコア山口
- 住所:山口県山口市湯田温泉3-2-7
- TEL: 083-922-0811
アクセスの詳細はこちらをご覧ください.
*宿泊先は会場とは異なり、道路を挟んで向かいにある翠山荘です.
スケジュール
- 7月3日(月) ワークショップ講演/参加/宿泊・懇親会申込 受付開始
- 8月4日(金) ワークショップ講演/参加/宿泊・懇親会申込 締切
- 9月6日(水)〜9月8日(金) ワークショップ開催
- 9月7日(木) 懇親会
- 9月8日(金) IT研究会
入門講演
以下の入門講演を予定しています(敬称略).
入門講演1: 小柴 健史(早稲田大学)
【題目】Secure Message Transmission : 可能性と限界
【概要】Secure Message Transmission (SMT) は複数のチャネルを利用してメッセージを転送する暗号プロトコルで,情報理論的安全性を有する。SMTが他の暗号プロトコルの中でどのように使われているか概観し,SMTの具体的なプロトコルを紹介する.また,いくつかの不可能性の議論についても解説を行う.その不可能性を突破するために,枠組みを緩和することも検討されており,そういった事例を紹介する.
入門講演2: 岩本 貢(電気通信大学)
【題目】情報理論的安全性:さまざまな視点から
【概要】情報理論的安全性はシャノンによって暗号文と平文の確率的独立性という形で定義された.この安全性は計算能力に制限をもたない攻撃者に対しても安全という,いわば「最強」の安全性レベルを保証している.本講演では,確率的独立性に基づく定式化と攻撃者の計算能力の関係を考察することから始めて,情報理論的安全性がどのような意味で「最強」と言えるのか,様々な角度から多角的に考察したい.
コードコンペ
第6回誤り訂正符号のワークショップでは,企画セッションとしてコードコンペティションを開催します. 以下の課題を事前に参加者の皆様に挑戦して頂き,優れた回答をされた方をワークショップ当日に表彰するという企画です. 皆様の参加をお待ちしております.
課題内容
以下の条件を満たす削除訂正符号を見つけて下さい.
- t 個の削除を訂正することができる2元符号であり,符号語の長さはすべて等しい.
- 符号長 N と符号語数 M に関して,N x M が 50000 以下である.(削除訂正可能数を短時間で確認できるように制限しています.)
- 符号化レート(log_2(M)/N) が大きい符号である.
今回は,削除訂正数として t = 2, 4, 8 の3部門,それぞれに一般符号部門と線形符号部門があり,計6部門を設けます. t 個の削除を訂正できる符号とは,各符号語について任意の t 個のシンボルを削除し,長さ N-t の系列の集合としたとき, 同じ系列が含まれない系列集合のことです.例えば,符号語 0000, 0011, 1111 で構成される符号は,任意にシンボルを 1 個削除しても同じ系列 にはならず,2個削除すると同じ系列になるものが存在するため,1 個の削除を訂正できる符号です.
削除訂正符号に関しては,以下のサーベイ論文などがあります.
- N.J.A. Sloane. On single-deletion-correcting codes. Codes and Designs: Proceedings of a Conference Honoring Professor Dijen K. Ray-Chaudhuri on the Occasion of His 65th Birthday, Ohio State University, May 18-21, 2000, 2002. Available at https://arxiv.org/abs/math/0207197
- M. Mitzenmacher. A survey of results for deletion channels and related synchronization channels. Probability Surveys, 6:1-33, 2009. Available at http://www.i-journals.org/ps/viewarticle.php?id=141&layout=abstract
- H. Mercier, V. Bhargava, and V. Tarokh. A survey of error-correcting codes for channels with symbol synchronization errors. IEEE Communications Surveys Tutorials, 12 (1), 87-96, 2010.
符号の指定方法
一般符号部門では,符号の指定を, 符号長,符号語数,符号語集合を列挙したファイルによって行います. 例えば,符号長 4,符号語数 3,符号語集合 0000, 0101, 1110 の符号を提出する場合は,
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0000
0101
1110
と記載のファイルを提出して下さい. 2元符号のアルファベットは {0,1} とし,符号語は重複がないように列挙して下さい. 提出するファイルの名前は,
(訂正可能数)-(符号長)-(符号語数)-(提出する人の名前).dat
として下さい. 例えば,上記の例のファイルを安永が提出する場合は,1個の削除訂正ができるため,
1-4-3-yasunaga.dat
という名前にします.
線形符号部門では,符号長,次元,生成行列を列挙したファイルで符号を指定します. 例えば,符号長 4,次元 2,生成行列 1100, 0011(つまり符号語は 0000, 1100, 0011, 1111)の場合は,
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1100
0011
と記載のファイルを提出して下さい. 提出するファイルの名前は,
lin-(訂正可能数)-(符号長)-(次元)-(提出する人の名前).dat
のようにして下さい. 例えば,上記の例のファイルを安永が提出する場合は,
lin-1-4-2-yasunaga.dat
という名前にします.
提出された符号の性能(削除訂正可能数と符号化レート)は実行委員で用意した以下のC言語プログラムで判定します. このプログラムでは,符号語間の最長共通部分系列の長さを求めることで,削除訂正可能数を導出しています. プログラムに不備等を発見された場合は,速やかに教えて頂けると助かります.
- 一般符号用プログラム : deletion_correctability.c
- 線形符号用プログラム : deletion_correctability_linear.c
提出先
9月1日(金)17:00(延長しました)までに下記のアドレス宛にファイルを提出して下さい. 複数提出する場合は,zip などでまとめて下さい.
宛先:ECC-COMPE2017@ml.kanazawa-u.ac. (@より前のアルファベットを小文字にして末尾にjpを付加してください)
件名:コードコンペ課題提出
提出されたファイルを実行委員会で確認し,各部門において優れた符号を提出した人を,ワークショップ当日に表彰します. 該当者には,ワークショップで簡単なプレゼンを行って頂きます.
その他
不明な点は実行委員会にお尋ね下さい.
お問い合わせ
本ワークショップに関するお問い合わせは,実行委員会アドレス ECC-WS2017@ict.cei.uec.ac. (@より前のアルファベットを小文字にして末尾にjpを付加してください)宛にお願いします.