クリスマス・イブ@臨海副都心(要するにお台場)

12月24日(火)。

夕方からクリスマスになるこの日。

私は何をしていたかというと、
産総研臨海副都心センターにて、
東芝&産総研&千葉大学という
(いわゆる)産学官による研究打ち合わせ
に励んでおりました。

臨海副都心とは、
いわゆる、
お台場とみなされてるエリア。

なんだか、
いつも以上に、
恋人たちの姿が目につきます。

私はというと、
喫茶店で会議の準備。
その後、会議室にて、
数式と戯れました。

会議が終わり、外を見ると、
こんな景色が広がってました。

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折角なので、ダイバーシティ東京に接近。

写真 2013-12-24 17 22 10

もちろん、居ますよ。ガンダム。

写真 2013-12-24 17 22 26

日本のクリスマスは、クリスマスらしくて
素敵です。

ハワイでは、なんだか温かくて、
気づいたらクリスマス、
気づいたらカウントダウン、
気づいたら年越し、
だったような。

では、みなさん、
メレ・カリキマカ!(ハワイ語で、メリー・クリスマス、ということ)


【映画】ゼロ・グラビティ -GRAVITY-

久しぶりに、映画の話を。

観ました。
映画「ゼロ・グラビティ」。
アカデミー賞最有力候補として呼び声の高い作品です。

とにかく、
面白い。

劇場で、3回くらい、目に涙が溢れました。

雑誌やテレビなどのメディアで多数取り上げられているこの作品。

よく言われているのが、出演者の少なさ。
生きている人間として顔が登場するのは
 主人公を演じる サンドラ・ブロック
 準主人公を演じる ジョージ・クルーニー
の2名だけ。

#ほかにも人は出ますが
# 死体、もしくは、通信機からの声
#だけ。

しかも、大半は、サンドラ・ブロックの一人芝居。

それだけで、二時間近く、飽きさせることなく、
また、感動させる構成になっています。

日本語でのタイトルは「ゼロ・グラビティ」。
意味は「無重力」。
これは、映画の舞台である宇宙空間を意識したものだと思います。

一方で、もともとの英語のタイトルは「GRAVITY」。
意味は「重力」。
重力のある地球上で、自分の足で立ち上がる
というメッセージが込められている気がします。

いつもながら、
ジョージ・クルーニーがとても良く。
まさに、彼が演じるのに
最適な役どころになっていました。

主演のサンドラ・ブロックについては、
演技力、美しさ、力強さなどなど、
文句のつけようがありません。

映画の可能性を再発見できた
作品でした。


Gabidulin符号が提案された論文を読むには

符号理論の研究動向として
Rank Metric Codes
が注目されています。

中でも、 E.M.Gabidulin によって提案された符号の
構成法と復号は、 Rank Metric Codesに深い理解を
与えます。

この記事では、Gabidulinの構成法を学ぶために
必要な知識や文献をまとめていきます。

そもそもの文献は
 Theory of Codes with Maximum Rank Distance
 Probl. Peredachi Inf., 1985, Volume 21, Issue 1, Pages 3–16 (Mi ppi967)
という論文です。この論文はロシア語で書かれているため、
日本人で読みこなすのは、なかなか厄介です。
では、どうしようかというと、
実は英訳版が出版されています。
なので心配無しです。
特定の大学の図書館で入手できます。

この論文を読めば、Gabidulin符号と呼ばれる構成方法が習得できます。

前提となる知識は
・線形代数の一般的な知識
・ユークリッド整域とユークリッド互助法の基礎知識
・有限体の構造、特に、 normal basis theorem
・線形化多項式の基礎理論
・q-binomial に関する知識
・リード・ソロモン符号に関する知識、特に、MDS性
・巡回符号に関する知識
・ユークリッド復号法に関する知識
です。
これだけあれば、簡単に読み進められます。

線形代数やユークリッド整域の知識は、
大学1年次に数学科で履修するでしょう。

normal basis theoremや線形化多項式の理論は
Niederreiter著の書籍「finite fields」(の2.3章まで)を読めば十分です。

q-binomialに関する知識は、
R.P.Stanley著の書籍「Enumerative Combinatorics」を読めば十分です。

MDS符号や巡回符号に関する知識は、
今井秀樹著の書籍「符号理論」を読めば十分です。

リード・ソロモン符号、ユークリッド復号法に関する知識は、
拙著「符号理論 ~デジタルコミュニケーションにおける数学~」を読めば十分です。

以上の準備のもと、上の論文を読まれれば、
Rank Metric Codesの面白さが理解できるのではと
思います。