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▼ 2008/05/02(金) カジノにおけるルーレット必勝法を考える
【つれづれ】
連載「アキバ道研究屋稼業」の最新号では、わたくしManAUが韓国のカジノでボロ負けしたというレポートを書いています。
はぁぁ。
帰国してから数日間、
ManAU「カジノで勝つ方法はあるのか?」
ということを真面目に悩み続けました(笑
あぁ、あほだ。
俺。
というわけで、
カジノで勝つ方法を生み出してやることにしました。
噛み砕いて言うと
「ものごとは平均に落ち着く」
というものです。注:不正確な表現ですが気にしないでね。
もうちょっと正確に言うために、こんな例をあげてみます。
コインを投げて「表」が出るか「裏」が出るかカウントします。
沢山、繰り返していると、表の出る回数も裏の出る回数もそんなに差がなくなるという話です。
たとえが10回繰り返すくらいなら
「表」が9回、「裏」が1回とか、
「表」が6回、「裏」が4回とか、
差が出てもおかしくないのですが
100,000,000,000回くらい繰り返すと
「表」が49,100,203,901回
「裏」が50,899,796,099回
のように、差が出ても気にならない程度のおおらかな気持ちになる、
そんな理論です。
ギャンブルの勝ち負けに当てはめて説明すると
ゲームの回数×(「勝つ確率」×「勝つ金額」−「負ける確率」×「負ける金額」) = ゲーム終了時の勝ち負け金額
となります。
円盤の円周上に「1」から「36」までの数字と「0」「00」という数字、あわせて38個の数字が書かれています。
カジノのスタッフが円盤状にボールを転がし、どの数字の上で止まるかを予想するゲームです。
予想がぴったりあたると、かけた金額の36倍のお金が返ってきます。
円盤は高速で回転していて徐々にゆっくりとなり、最後の止まります。高速で回転しているため、スタッフが意図的に特定の数字にボールを止めるのは不可能です。
つまり、38個の数字がランダムに選ばれるのとほぼ同じ仕組みです。
というわけで、ルーレットの勝ち負けの期待値は
ゲームの回数×(「1/38」×「36」−「37/38」×「1」) = ゲームの回数×(マイナス1/38)
となります。
ゲームを38回すればマイナス1。
ゲームを380回すればマイナス10。
ゲームを3800回すればマイナス100。
という具合に、やればやるほど負けることになります。
1から36までの数字には、赤もしくは黒の色が付けられています。
赤色の数字は18個、黒色の数字も18個。
赤を予想してかけた時、結果が赤色の数字であればかけた金額の2倍が返ってきます。
黒も同様です。
ここで注意が必要なのは「0」「00」は緑色をしていることです。
赤、黒のどちらでもありません。赤にかけても、黒にかけても「0」「00」が出たらハズレになります。
さて、赤と黒にかけた場合の期待値ですが
ゲームの回数×(「18/38」×「1」−「20/38」×「1」) = ゲームの回数×(マイナス1/19)
となります。
先ほどの数字でかけた時と比較してみると、
「赤黒でかけると、数字にかけた場合よりも負ける金額は2倍程度だと期待される」
ということがわかります。
ゲームの回数×(「勝つ確率」×「勝つ金額」−「負ける確率」×「負ける金額」) = ゲーム終了時の勝ち負け金額
と書きました。
この式をちょこっと書き換えると
「ゲーム終了時の勝つ確率」×「勝つ金額」=「ゲーム終了時の負ける確率」×「負ける金額」+「勝ち負け金額の期待値」
と表現できます。
簡略化して
「勝つ確率」×「勝つ金額」=「負ける確率」×「負ける金額」+ε
と書いてみます。さらに話を簡略化すると
つまり、
「勝つ確率の高い戦略は、勝つ金額が少ない」
ということになります。そのためルーレットなどの確率でしか勝負できないギャンブルでは、
逆に
「負ける確率の低い戦略は、負けた時の金額は大きい」
という結論も導けます。
5回連続で外れる確率は 4.04%
10回連続で外れる確率は 0.00163%
20回連続で外れる確率は 0.000266%
となり、「負ける確率が非常に低い=勝つ確率が非常に高い」です。
上で理論展開したように、「勝つ確率が高い=勝ち金額が低い」も成り立っています。
しかし、この戦略には欠点があります。
欠点その1として、お金持ちにしか実現できない戦略、と言えます。
実は20回目に掛ける金額は524,288円です。一回に掛ける金額としては、庶民に不可能な金額です。
ちなみに、カジノでは最低掛け金なるものが設定されています。
韓国のセブンラックカジノでは、ルーレットの最低掛け金は1,000ウォン(108円程度)。
ラスベガスの3つ星ホテルでは、ルーレットの最低掛け金は5ドル(520円程度)。
ラスベガスの5つ星ホテルでは、ルーレットの最低掛け金は20ドル(2,080円程度)。
上では最初が1円でしたが、実際には最低掛け金からスタートします。
上の1円を、チップ1枚(最低掛け金のこと)と読み直してみましょう。
ラスベガス5つ星ホテルで、上の戦略による20回目に掛けるチップは 524,288枚=10、485、760ドル(1億円以上)になるわけです。
欠点その2として、2倍で賭けることは不可能、という問題です。
カジノでは一回の勝負でかけられる金額に上限があります。
以下の戦略では、最も負けた場合でも108枚まけるだけに止められます。
いくら勝てる戦略でも、戦略を覚えるのが困難であれば、現実的な戦略とは言えません。
このとき、108枚とも失う確率は、17.2%です。
赤黒の戦略に比べ、負ける確率がだいぶ高いように思えます。
これは、勝った時の金額に差があるためです。
赤黒の戦略では、勝ってもチップ1枚だけでした。
今回の戦略では、最大、チップ35枚勝てます。
ですので、
負ける確率が17%あるので、必勝法というと言いすぎですが、現実的に遊べてなおかつ覚えやすい戦略なので良しとして下さい。
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帰国してから数日間、
ManAU「カジノで勝つ方法はあるのか?」
ということを真面目に悩み続けました(笑
あぁ、あほだ。
俺。
というわけで、
カジノで勝つ方法を生み出してやることにしました。
数学的に考えよ
確率論の大定理として「大数の法則」という理論が知られています。噛み砕いて言うと
「ものごとは平均に落ち着く」
というものです。注:不正確な表現ですが気にしないでね。
もうちょっと正確に言うために、こんな例をあげてみます。
コインを投げて「表」が出るか「裏」が出るかカウントします。
沢山、繰り返していると、表の出る回数も裏の出る回数もそんなに差がなくなるという話です。
たとえが10回繰り返すくらいなら
「表」が9回、「裏」が1回とか、
「表」が6回、「裏」が4回とか、
差が出てもおかしくないのですが
100,000,000,000回くらい繰り返すと
「表」が49,100,203,901回
「裏」が50,899,796,099回
のように、差が出ても気にならない程度のおおらかな気持ちになる、
そんな理論です。
期待値の理論
「大数の法則」から一歩踏み込んだ理論として「期待値」の理論が知られています。ギャンブルの勝ち負けに当てはめて説明すると
ゲームの回数×(「勝つ確率」×「勝つ金額」−「負ける確率」×「負ける金額」) = ゲーム終了時の勝ち負け金額
となります。
ルーレットの勝ち負け期待値
カジノのゲームの1つに「ルーレット」というゲームがあります。円盤の円周上に「1」から「36」までの数字と「0」「00」という数字、あわせて38個の数字が書かれています。
カジノのスタッフが円盤状にボールを転がし、どの数字の上で止まるかを予想するゲームです。
予想がぴったりあたると、かけた金額の36倍のお金が返ってきます。
円盤は高速で回転していて徐々にゆっくりとなり、最後の止まります。高速で回転しているため、スタッフが意図的に特定の数字にボールを止めるのは不可能です。
つまり、38個の数字がランダムに選ばれるのとほぼ同じ仕組みです。
というわけで、ルーレットの勝ち負けの期待値は
ゲームの回数×(「1/38」×「36」−「37/38」×「1」) = ゲームの回数×(マイナス1/38)
となります。
ゲームを38回すればマイナス1。
ゲームを380回すればマイナス10。
ゲームを3800回すればマイナス100。
という具合に、やればやるほど負けることになります。
赤と黒
ルーレットのかけ方は、数字を当てるだけではありません。1から36までの数字には、赤もしくは黒の色が付けられています。
赤色の数字は18個、黒色の数字も18個。
赤を予想してかけた時、結果が赤色の数字であればかけた金額の2倍が返ってきます。
黒も同様です。
ここで注意が必要なのは「0」「00」は緑色をしていることです。
赤、黒のどちらでもありません。赤にかけても、黒にかけても「0」「00」が出たらハズレになります。
さて、赤と黒にかけた場合の期待値ですが
ゲームの回数×(「18/38」×「1」−「20/38」×「1」) = ゲームの回数×(マイナス1/19)
となります。
先ほどの数字でかけた時と比較してみると、
「赤黒でかけると、数字にかけた場合よりも負ける金額は2倍程度だと期待される」
ということがわかります。
現実的な確率
上に、ゲームの回数×(「勝つ確率」×「勝つ金額」−「負ける確率」×「負ける金額」) = ゲーム終了時の勝ち負け金額
と書きました。
この式をちょこっと書き換えると
「ゲーム終了時の勝つ確率」×「勝つ金額」=「ゲーム終了時の負ける確率」×「負ける金額」+「勝ち負け金額の期待値」
と表現できます。
簡略化して
「勝つ確率」×「勝つ金額」=「負ける確率」×「負ける金額」+ε
と書いてみます。さらに話を簡略化すると
- 勝つ確率:負ける確率 ≒ 負ける金額:勝つ金額
つまり、
「勝つ確率の高い戦略は、勝つ金額が少ない」
ということになります。そのためルーレットなどの確率でしか勝負できないギャンブルでは、
- 必勝法があっても大きく勝てない
逆に
「負ける確率の低い戦略は、負けた時の金額は大きい」
という結論も導けます。
良く知られた必勝法とその欠点
赤と黒のように、2つに1つを選ぶ賭けごとには、有名な必勝法が知られています。- 赤に1円かけます。当たったら勝負をやめます。これで1円勝ちます。
- はずれたら、赤に2円かけます。当たったら勝負をやめます。配当金は2×2=4円で、かけた合計額は3円ですので、やはり1円勝ちます。
- はずれたら、赤に4円かけます。当たったら勝負をやめます。配当金は2×4=8円で、かけた合計額は7円ですので、やはり1円勝ちます。
- 同様にはずれたら掛け金を2倍にしていきます。当たったところでやめると、勝ち金額が1円になっていることがわかります。
5回連続で外れる確率は 4.04%
10回連続で外れる確率は 0.00163%
20回連続で外れる確率は 0.000266%
となり、「負ける確率が非常に低い=勝つ確率が非常に高い」です。
上で理論展開したように、「勝つ確率が高い=勝ち金額が低い」も成り立っています。
しかし、この戦略には欠点があります。
欠点その1として、お金持ちにしか実現できない戦略、と言えます。
実は20回目に掛ける金額は524,288円です。一回に掛ける金額としては、庶民に不可能な金額です。
ちなみに、カジノでは最低掛け金なるものが設定されています。
韓国のセブンラックカジノでは、ルーレットの最低掛け金は1,000ウォン(108円程度)。
ラスベガスの3つ星ホテルでは、ルーレットの最低掛け金は5ドル(520円程度)。
ラスベガスの5つ星ホテルでは、ルーレットの最低掛け金は20ドル(2,080円程度)。
上では最初が1円でしたが、実際には最低掛け金からスタートします。
上の1円を、チップ1枚(最低掛け金のこと)と読み直してみましょう。
ラスベガス5つ星ホテルで、上の戦略による20回目に掛けるチップは 524,288枚=10、485、760ドル(1億円以上)になるわけです。
欠点その2として、2倍で賭けることは不可能、という問題です。
カジノでは一回の勝負でかけられる金額に上限があります。
数字に賭ける戦略
そこで、こんな戦略を考えました。- まず、チップを108枚用意します。
以下の戦略では、最も負けた場合でも108枚まけるだけに止められます。
- 108枚のチップを36枚ずつ、3つに分けておきます。
いくら勝てる戦略でも、戦略を覚えるのが困難であれば、現実的な戦略とは言えません。
- チップを1枚だけ、数字の1つにかけます。当たったら終了します。
- はずれたら、チップを1枚だけ、数字の1つにかけます。当たったら終了します。
- これを、36枚の山1つが終わるまで繰り返します。途中で当たったら終了します。
- 山が1つ終わってしまったら、次の山から、2枚だけ、1つの数字にかけます。やはり当たったら終了します。
- はずれたら、また2枚、1つの数字にかけます。
- これを2つめの山が終わるまで繰り返します。当たったらその時点で終了します。
- 2つ目の山が終わったら、最後の山から3枚だけ、1つの数字にかけます。やはり当たったら終了します。
- はずれたら3枚だけ賭ける。当たった時点で終了する。これを、山が終わるまで繰り返します。
このとき、108枚とも失う確率は、17.2%です。
赤黒の戦略に比べ、負ける確率がだいぶ高いように思えます。
これは、勝った時の金額に差があるためです。
赤黒の戦略では、勝ってもチップ1枚だけでした。
今回の戦略では、最大、チップ35枚勝てます。
ですので、
- 勝つ金額が若干上がった=勝つ確率が若干下がった
まとめ
上の戦略を使うと- 負けない確率は82.8%
- 勝つ時の最大チップ数は35枚
- 全部まけた時のゲーム回数が66回。1回が2分だとして2時間遊べる。2時間カジノで遊んで、10,000円程度なので、それほど悔しくない
負ける確率が17%あるので、必勝法というと言いすぎですが、現実的に遊べてなおかつ覚えやすい戦略なので良しとして下さい。
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1: りーさー 2008年05月02日(金) 午後6時40分
ロト6なら,200円で1週間夢が見られますよ.
しかもあたったときの金額が大きい.
2: ManAU 2008年05月02日(金) 午後7時49分
目標は「必勝法をつくる」=「勝つ確率を十分上げる」です。
りーさーさんのかけ方では目標が達成できないことに注意しておきます。
ロト6で
「勝つ確率」>>「負ける確率」
にできるようには思えないです。
#勝つ確率は当たるではなく、収支がプラスになるという意味です。
3: ManAU 2008年05月02日(金) 午後7時53分
補足:
戦略としては
>ロト6なら,200円で1週間夢が見られますよ.
がマイナス要因になっているわけです。
一回が200円なので、当たるまで続けるが実行できるにようにみえますが、
生きている間に当たらない恐れがあります。
それを考慮して確率計算してみると、
ロト6で
「勝つ確率」>>「負ける確率」
にできるようには思えないのです。
4: 千葉大生 2015年03月18日(水) 午後1時09分
『勝つ金額』は36ではなく35では?ルーレットでの数字に賭けたときの配当は36倍であり、1賭けて36返ってくるので勝つ金額は35かと。
5: manau 2015年03月18日(水) 午後1時28分
コメントありがとう。
「まとめ」の前後を観る限りでは、勝つのは35と書いているように見えます。
36と書いちゃったところがあるのかな?
書いた場所を教えてくれると助かります。
6: カ 2015年03月25日(水) 午後8時00分
赤黒 数字両方とも期待値は36/38ですよ。
赤黒のとき1/38×2が期待値ですから
それに期待値を求めるのに負ける場合を引いたりはしません
36/38×ゲーム数なので
ゲームを38回すればマイナス2。
ゲームを380回すればマイナス20。
ゲームを3800回すればマイナス200
7: manau 2015年03月25日(水) 午後10時20分
>力
詳しく精査して読んで頂くと良いと思います。
8: カ 2015年03月25日(水) 午後10時51分
どこがどう間違っているのでしょうか?
少なくとも
さて、赤と黒にかけた場合の期待値ですが
ゲームの回数×(「18/38」×「1」−「20/38」×「1」) = ゲームの回数×(マイナス1/19)
「18/38」×「1」 1でなく2だと思います
9: manau 2015年03月26日(木) 午前11時29分
>力
上で計算している確率変数と
力さんの計算している確率変数の関係を求めてみてください。
私の確率変数がわかったら、
期待値の線形性を考えてみてください。
そうすれば、こちらの計算が正しいことを確認できます。
10: らん 2015年03月27日(金) 午後9時09分
18/38=勝つ確率、勝てる数字がでる確率(赤または黒にかけた場合)
20/38=負ける確率、かけた色とは反対の色がでる確率+0、00がでる確率
マイナス1/19=ゲームの回数ごとに減っていく数字、19回やれば合計的に1回負ける計算になるということ
みたいな感じですか?当方小6です。
11: manau 2015年03月27日(金) 午後10時13分
未成年はギャンブルをしてはいけません。