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符号理論@千葉大学

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2011/08/06(土) 4年かけたけども

量子符号
お気に入りの論文が
リジェクトされてしまいました。

残念。

 ISIT2007という学会で講演した内容をベースに、
 計算例を追加し、
 計算機実験にて良い性能を検証した結果も追加し、
と新たな成果を述べたのですが
採録に至りませんでした。

A4で2ページ程度の査読結果。
 すでに ISIT2007で講演しているから
 新規性がなく論文誌に載せる必要がない
という内容でした。
そして
 ISIT2011にて進展結果を出しているからもう必要なし
のような話でした。
この理由だと、
いくら手を加えても採録不可能的な話になってる。


論文の出版は難しいですね。
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2011/04/18(月) 量子誤り訂正符号、入門用資料

量子符号
量子誤り訂正符号:初学者向け資料についてはこちらへ。

量子誤り訂正符号を初めて学ぶ人向けの資料を
執筆しました。

京都大学数理解析研究所(RIMS)の
講究録用に書いた資料です。

RIMSの講究録用なので、
数学的な視点で整理しています。

興味のある方は
RIMS講究録を御覧ください。

と思っていたのですが、
講究録の発行まで
まだ時間があるようです。

発行までの期間、
興味のある方には
写し(PDFファイル)をメールでお渡ししたいと思います。

気軽にご連絡ください。

章立て
・はじめに (Page 1)
・量子誤り訂正符号理論とは (Page 1-3)
・量子誤り訂正符号の定義 (Page 3-7)
・パウリ行列を用いて記述される量子誤り訂正符号とその関連事項 (Page 7-9)
・5量子ビット符号 (Page 10-12)
・量子ハミング符号 (Page 13)
・量子LDPC符号 (Page 14)
・まとめ (Page 14)
・参考文献 (Page 15)

関連キーワード:量子符号 量子誤り訂正符号 符号理論 LDPC符号
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2010/06/06(日) 名称募集

量子符号
名前をつけたい対象がある。

でも浮かばない。


覚えやすくてイメージがわきやすい。
そんな名前が欲しい。


どんな対象かというと
整数の組  (\sigma, \tau)が整数 Pと次の関係にある。
1. \sigma, Pは互いに素
2. \tau, Pは互いに素
3. P | 1-\sigma^i とならないすべての整数iに対して、 1-\sigma^{i} , Pは互いに素。
4. \mathbb{Z}_P^{*}の元として、 \tau \neq 1, \sigma, \sigma^2 , \dots

どんな名前が良いのやら。
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2010/04/26(月) 出版ならず

量子符号
量子誤り訂正符号の教科書。

日本どころか、
世界でみても
一冊もない。


そんな話をしていたら、
とある出版社から
 教科書を書きますか
と話が盛り上がった。


しかし、
なんやかんやあって
暗礁に乗り上げた。


残念。


量子誤り訂正符号に限らず、
誤り訂正符号を
もう一度まとめなおす本があっても
良いのではないかと
思ったりしてる。
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2010/03/19(金) [n,2]線形符号の復号性能解析 その2

量子符号

前回のおさらい。

符号長n、次元2の二元体上の線形符号は深さ3以下のヤング図形であって
その次数がn以下のもので特徴づけられる。

ここで修正ですが、正確には
深さ2以上3以下が正しい。
それは、以下の説明を読んで頂ければわかります。

次数d、深さ3以下のヤング図形とは
 (a_1 , a_2 , a_3 ), a_1 \ge a_2 \ge a_3 \ge 0 , a_1 + a_2 + a_3 = d
なる整数列を言う。
この深さが2以上であるとは  a_2 \ge 1であることを言う。

例えば次数5の深さ2以上3以下のヤング図形の例を全てあげると
 (4,1,0), (3,2,0), (3,1,1), (2,2,1)
の4つである。

線形符号との対応

線形符号との対応は
 c_{11}
最初の  a_1 +a_2  ビットが1であって
それ以降は0であるビット列。
 c_{10}
最初の  a_1  ビットが1であって、
次の  a_{2}  ビットが0であって、
さらに次の a_3 ビットが1であって、
それ以降は0であるビット列。
 c_{01}
最初の a_1 ビットが0であって、
次の a_2 + a_3ビットが1であって、
それ以降は0であるビット列。
 c_{00}
nビット全てが0のビット列。
と4つの符号語を定義し、
それら4元からなる符号との対応によって関係づける。


例)
 (4, 2, 1) に対する符号長8の線形符号は
 c_{11} = (1,1,1,1,1,1,0,0)
 c_{10} = (1,1,1,1,0,0,1,0)
 c_{01} = (0,0,0,0,1,1,1,0)
 c_{00} = (0,0,0,0,0,0,0,0)
の4元からなる符号である。

簡単にわかるように、最小重みは a_2 + a_3 に等しい。

複号性能解析の仮定

ここまでの議論から、構成される符号を
 [n, 2, a_2 + a_3] - (a_1, a_2, a_3)と書くことができる。
この符号を二元対称通信路上で送信し、最小距離復号を適用した際に
正しく復号される確率を計算しよう。
通信路のビット反転率をp < 0.5とする。

受信語から等しい距離にある符号語が複数ある場合は
検出にとどめ推定語を出力しないこととする。

この時、
 [n, 2, a_2 + a_3] - (a_1, a_2, a_3)符号の復号成功確率と
 [n+1, 2, a_2 + a_3] - (a_1, a_2, a_3)符号の復号成功確率は
等しいことが簡単に確かめられる。
そこで、ヤング図形の次数、つまり、 a_1 + a_2 + a_3 に着目して性能分析していく。

以下、計算過程は省略する。

次数 3のとき

このときのヤング図形は (2,1,0) に限る。
最小距離は1である。

復号性能確率は
 (1 - p)^3
である。

次数 4の時

ヤング図形は (3,1,0),  (2,2,0),  (2,1,1) の3つである。

(3,1,0)の時、最小距離は1である。
復号性能確率は
 (1 - p)^4 + 3 (1 - p)^3 p
である。

(2,2,0)の時、最小距離は2である。
復号性能確率は
 (1 - p)^4
である。

(2,1,1)の時、最小距離は2である。
復号性能確率は
 (1 - p)^4+ 2 (1 - p)^3 p
である。

以上から、最も復号性能の高い符号は(3,1,0)である。

次数 5の時

ヤング図形は (4,1,0),  (3,2,0),  (3,1,1), (2,2,1) の4つである。


(4,1,0)の時、最小距離は1である。
復号性能確率は
 (1 - p)^5 + 4 (1 - p)^4 p
である。

(3,2,0)の時、最小距離は2である。
復号性能確率は
 (1 - p)^5 + 3 (1 - p)^4 p
である。

(3,1,1)の時、最小距離は2である。
復号性能確率は
 (1 - p)^5 + 3 (1 - p)^4 p
である。

(2,2,1)の時、最小距離は3である。
復号性能確率は
 (1 - p)^5 + 5 (1 - p)^4 p
である。

以上から、最も復号性能の高い符号は(2,2,1)である。

次数 6の時

ヤング図形は (5,1,0),  (4,2,0),  (4,1,1), (3,3,0), (3,2,1), (2,2,2) の6つである。

(5,1,0)の時、最小距離は1である。
復号性能確率は
 (1 - p)^6 + 5 (1 - p)^5 p + 10 (1 - p)^4 p^2
である。

(4,2,0)の時、最小距離は2である。
復号性能確率は
 (1 - p)^6 + 4 (1 - p)^5 p
である。

(4,1,1)の時、最小距離は2である。
復号性能確率は
 (1 - p)^6 + 4 (1 - p)^5 p + 6 (1 - p)^4 p^2
である。

(3,3,0)の時、最小距離は3である。
復号性能確率は
 (1 - p)^6 + 6 (1 - p)^5 p + 9 (1 - p)^4 p^2
である。

(3,2,1)の時、最小距離は3である。
復号性能確率は
 (1 - p)^6 + 6 (1 - p)^5 p + 6 (1 - p)^4 p^2
である。

(2,2,2)の時、最小距離は4である。
復号性能確率は
 (1 - p)^6 + 6 (1 - p)^5 p
である。


以上から、最も復号性能の高い符号は(3,3,0)である。
注意:p < 0.5 を使っている。

考察

誤り訂正符号の研究では、
最小距離と呼ばれるパラメータに着目されることがしばしばある。
最小距離が大きいほど、復号性能がよいと考えている研究者が少なくない。

上記の例をみるとわかるが、
符号長(ここでは次数と等しい)が4,6の時、
もっとも最小距離の大きな符号よりも、
短い符号の方が復号成功確率が高いことが確認できる。


最小距離の大きな符号を構成する研究は、
数学的な立場から見れば、
理論的に面白い面がたくさんあり有意義である。
その一方で誤り訂正の立場からみれば、
必ずしも良い符号を導くとは限らない。
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