第9~12回は
動画「Secret Sharing Explained Visually 」
の内容を学びます。
最後に課題を出します。
指示に従い提出して下さい。
必要に応じて
「字幕」を利用したり、
「再生速度」を調整して、
内容を理解していきましょう。
以下、動画を理解する為のヒントを記載します。
第12回は
動画の
6:01~8:00
の理解を目指します。
■6:01~6:30
前回までの議論の続きです。
直線から放物線。そして3次曲線。あとは一般化したk次の多項式。
中学数学、高校数学は、大学数学の基礎となっていることを感じるのではないでしょうか。
■6:31~7:00
ここでのunlock は元に戻すという意味で使われています。ニュアンスに応じて表現を使い分けられるように、1つの日本語を複数の英語に訳せる練習を日ごろから練習しておくと良いと思います。
整数剰余環程度にシンプルな数学を用いることは、計算機上でも価値、実用性があることが述べられています。
■7:01~7:30
というわけで、やっぱり出ましたリード・ソロモン符号。この符号は誤り訂正符号の中でも最も有名なものです。CD、DVD、Blu-ray、無線LAN、有線LAN、携帯電話、スマホ、QRコード、USBメモリ、SSD、HD、テレビなどなど、使ってない情報機器は無いと言っても過言じゃない数学的理論です。
通信用語が色々と出てきます。すでに1つ目の動画で解説しています。
ここでの reconstruction は元に戻すという意味で使われています。符号なので 1つ目の動画と同様の表現を使いたいところですが、一般向け(高校生とか社会人とかを含む、大学数学や情報数理学を学んでいない人向け)なので、専門用語が控えられています。
■7:31~ラスト
最後は実社会への応用例が述べられています。
multi-party computation は日本でも マルチパーティコンピューテーションやマルチパーティ計算 と訳されます。
data privacy は データプライバシ と訳されます。これは暗号理論ではなく、情報セキュリティの分野で議論されます。
日本だと専門用語の語尾を伸ばしたがらない文化があります。
クレジットに出てくる IEEE Information Theory Society は団体名です。世界最大の情報系の学術団体です。私も会員です。
Writing Teamに上がっている人物名には、現在世界をリードしている情報理論研究者が描かれています。
情報数理専攻の学生は、ここで挙がっている人物がどのような研究成果で有名か、ぜひ、調べて下さい。
以上で動画「Secret Sharing Explained Visually」の視聴を終わります。
これまでのヒントを基にすれば、
・秘密分散プロトコルとその安全性根拠
・符号理論との繋がり
を確実に理解できます。
専門用語を含んだ文章の和訳や英訳は、大学院入学試験で出題されます。
本講義で扱った3本のような動画を、普段から視聴しておき、自然な英語表現を身に着けておきましょう。
課題)
締め切り:
6月17日(水)18:00
提出方法:
PDFファイルを、Moodle上の講義のコースにアップロードしてください。
注意:
・書き始める前にchiba mathinfo online にリンクを張っている「岩本ゼミにおけるレポート・論文の書式の基本ルール」に目を通してください。
・PDFファイルの作成方法は chiba mathinfo online の Tips に掲載されています。
・PDFファイルを作る際、LaTeX、Wordなどを用いて文書を作成すること。手書きのノートをスマホやデジカメで撮影したものは不可。また、各ページともA4サイズとすること。
3-1.(解答時間の目安5分:15点)
3つ目の動画「Secret Sharing Explained Visually」で沢山の表現方法が使われていた「元に戻す」と同様の意味で使われている英単語を、1つめの動画「Hamming & low density parity check codes」から探しなさい。
また、それが符号理論の専門用語として、日本語で何と訳されているか述べなさい。
3-2.(解答時間の目安25分:70点)
前回の課題2-1.で提出したレポートを英訳しなさい。文法ミス、スペルミス、英語として自然ではない表現などは減点の対象となる。
もしも前回の課題2-1.を空白、もしくは提出しなかった場合は、これまでの3つの動画のうち2つを選んですべてのナレーションの英文と対応する和訳を提出、に替えても構わない。
3-3.(解答時間の目安60分:15点)
第1~12回のどこかでactivation functionが登場しました。深層学習の研究で用いられるactivation functionの例を1つ調査して、そのfunctionとアフィン変換との合成が非線形であることを、数値例で示しなさい。