第5~8回は
動画「What is Deep Learning? 」
の内容を学びます。
第8回の終わりに課題を出します。
指示に従い提出して下さい。
必要に応じて
「字幕」を利用したり、
「再生速度」を調整して、
内容を理解していきましょう。
以下、動画を理解する為のヒントを記載します。
第5回は
動画の
最初~2:30
の理解を目指します。
タイトルの
What is Deep Learning?
は日本語で
深層学習
を意味します。
これまで人工知能ブームが何度か起きていますが、
深層学習は最近のブームを引き起こしました。
第5~8回の目標は
深層学習がどのようなものか、
動画を通じて雰囲気を掴むことです。
■最初~0:30
biological brains は直訳すると 生物学的脳 です。人工知能との対比で、(人間も含めて)生物の脳と考えれば良いでしょう。
neural networks は 神経ネットワーク を意味します。脳には沢山の神経があり、それらがインターネットのように複雑なネットワークを形成しています。
深層学習のアイデアは neural networks を計算機上で模倣する点にあります。そして、計算機上で模倣したものも neural networks (ニューラルネットワーク)と表現することがあります。
more or less は英語で良くある表現ですが、深層学習の理論にはmore or less obscureなものがしばしば見受けられます。
みなさんが大学1,2年生で学んできた数学は既に理論の整理が一段落してるお陰で公理論的集合論ベースで体系的に構築されてきました。一方で、最先端の科学には体系的な理論化を行うことを目指しているものもあります。深層学習にはその傾向が強いです。もちろん、数学や情報数理学でもそのように体系化ができていないものがあることを意識しましょう。大学院で実感すると思います。
さて、ニュースで全世界を騒がせたあの事件が登場します。
これは深層学習によるものだったという話です。
■0:31~1:00
function と言えば 関数 を思い出すと思います。他にも機能という意味もあります。
Stephen Hawking は人名です。スティーヴン・ホーキング。知らない人は居ないと思うので説明は省略。
ホーキング程の天才が「生物の脳で可能なことと、計算機で可能なことに、実質的な違いはない」と言っているので、情報数理学ってワクワクさせやがるぜ、と感じるわけですね。
approach は 学術的にどのような方法で問題を解決するか という意味です。日本語で アプローチ と言います。
explicit は 明示的に という意味です。構成方法やアルゴリズムなどを具体的に提示する場合などに用いる単語です。
define は 定義する という意味です。数学・情報数理学で欠かせない 定義 の動詞形です。名詞の定義は definition です。
program は プログラム です。情報学演習などで作ってきたプログラムそのものです。
sequences には色々な意味があります。符号理論では 系列 を表しますが、ここでは 幾つかのものが続いている というおおまかな捉え方をしておきましょう。
logical は 論理的 という意味です。論理を表す logic の形容詞です。
decision は 決定 という意味です。プログラムで if … then … else などの命令があります。このような命令では if の後に書かれている条件が真か偽か「決定」して条件分岐します。つまり logical decision (真か偽か決定)をしているということです。
■1:01~1:30
random connection patternについて。
random は 不規則(予測の出来ない)という意味です。乱数であったり、サイコロのように確率的に値が決まるものなどと同じ感覚です。
connection は 連結 とか 接続 などの意味です。ニューラルネットの計算の流れを表すときに「グラフ」が用いられます。グラフとは「点(〇)」を「線(-)」で繋いだものを指す数学用語です。学部1,2年までに教わっていなくても、グラフ理論の本で読んだことがあると思います。
parallel は 平行 という意味です。ここでは幾何学での平行ではなく、複数のものが同時に仕事を行っている意味の平行です。
complex は 複雑 という日常会話で用いる意味のそれです。数学では 複素数の複素 という意味で使うことがありますが、ここは違います。
performance は パフォーマンス という意味です。日常会話で、今日の仕事はパフォーマンスが高い、と言うのと同様の意味です。
■1:30~2:00
task は 仕事 という意味です。ただし、職業のような大きな意味の仕事ではなく、〇〇当番のような意味です。目標を細かく沢山にわけた、その1つという感覚です。
practical は 実用 という意味です。対極的に使われる言葉が theoretical です。例えば組合せ論の問題で「トランプ52枚の並べ方で条件Aを満たすものは何通りか」が期末試験(90分程度か?)に出たとします。並べ方 52! 通りに対して一つ一つ条件Aを満たすかどうか調べれば問題は解けますが、試験時間が終わってしまいます。つまり全部試すアプローチは theoretical には解けるが、 practical ではないということです。
■2:01~2:30
explode は 爆発する という意味の言葉ですが、計算機科学でよく用いられる比喩的な表現です。入力の長さが増えると出力が得られるまでの時間がものすごく大きくなる時に、計算量が爆発する、という言い方をします。
その時に「宇宙の原始の数より大きい」とか「宇宙ができてから今日までの秒数より大きい」みたいな表現をしたがります。
deep blue computer は IBM という会社が開発した チェス専用計算機 です。Wikipediaで「ディープ・ブルー(コンピュータ)」で調べてみましょう。
strategies は 戦略 という意味です。アプローチと同様の意味で用いられます。