情報理論とその応用シンポジウム(2016)の感想

前回の記事にも書きましたが、
情報理論とその応用シンポジウム
(2016、岐阜県高山市)
に参加してきました。

 なぜ、僕の最も好きな牛肉は飛騨牛なのか?
という問に真っ向から挑んだシンポジウムでした。

結論から申し上げると、
 高山駅から快速で1駅のところに
  飛騨萩原
 という駅があるから
かもしれません。


シンポジウムでは
 符号理論のセッション
 シャノン理論のセッション
が多く設けられました。
統計的機械学習のセッションも活発でした。

符号理論ではLDPC符号の話題が多く、
他はバラエティに富んでいました。


萩原研からは
 私が挿入削除誤り訂正符号について、
 中野君(M2)が情報理論の形式化について、
 Kong(D2)が置換符号について、
それぞれ講演しました。

講演のスライドで
リー 
のことを
 Lee
とミススペルしてしまいました。
正しくは
 Lie
です。

ご指摘くださった方、
ありがとうございます。

僕の講演は、
自分としてはお気に入りなのですが、
みんなの目にどう映ったのか。
それは今後、いろいろな形で反映されていくと思います。
楽しみでもあり、不安でもあり。


中野君(M2)は次の3月に卒業する予定。
今回のSITAが、学会等での(学生時代)最後の講演かな。

M1,M2の2年間で
 国際シンポジウム等での講演2回、
 国内シンポジウム等での講演4回、
と頑張っていました。

同学年(2015年入学、千葉大大学院理学研究科数学・情報数理学コース)では
最も多く講演したのでは。


今回のSITAで心に強く響いたのは、
某先生の講演の上手さ。
 やっぱりこの人は凄い、
と痛感させられた。

講演の上手い人の特徴(と言ってよいと私は思うのだけど)に
 とにかく基礎の基礎から定義していく
というのがある。
これは、一般の人には真似できない才能。


SITA開催の直前に、高山市の祭りが
ユネスコ無形文化遺産に選定されました。

駅には、その垂れ幕が。

隣にはSITAの垂れ幕!


さてお待ちかね。

高山と言えば、飛騨牛。

まずは王道の上カルビ。

続いてトロ握り。

意外なところで、
飛騨牛のたこ焼き風。
その名も
 牛多子焼き。

やっぱり、
 飛騨牛、
好きだ。

香りがたまらん。


おまけ。
今回のシンポジウム会場&宿泊施設は
 高山グリーンホテル
でした。

複数ある大浴場の1つがこちら。

その名も「手長足長の湯」です。

小さいころから好きだった手長足長。
その名前がついたお風呂に入れるとは!!

誰に言っても通じなさそうなので、
一人でしみじみ感動していました。


情報理論とその応用シンポジウムに参加中

高山に来ています。

情報理論とその応用シンポジウム(SITA2016)に参加してます。

千葉大からは萩原研が参加してます。
M2の学生とD2の学生と私、合計3名です。

参加者全体だと200名程度でしょうか?


千葉大の理学部数学・情報数理学科では、
情報理論関係をテーマに取り入れているのは萩原研だけだったりします。
(ちなみに講義で言うと、情報理論の講義は
 3年生の第5ターム(12,1月)のみです。)

講義だとエントロピーとか相互情報量などを
応用とか例を交えて学ぶ感じです。


高山、寒いです。

昨晩から雪が降っています。

でも、
飛騨牛が美味しいです。


シンポジウム会場の
高山グリーンホテル
は、非常に立派な施設です。

感動しました。

こんな施設に学生のうちから宿泊できるなんて、
自分の研究室の学生達に嫉妬します。

#自分が学生の時に、こんなチャンスは無かったぞ。


SITAでは、萩原研から3件の発表があります。
M2の学生が1件、
D2の学生が1件、
私が1件。

千葉大理学部数学・情報数理学科だと、
学生のうちに学会講演できる研究室って少ないので、
うちの学生は苦労しているようです。
(大学の同級生から情報収集等ができない、という意味で。)

その分、卒業するころには、驚くほど成長してくれるので、
見ていて嬉しくなります。


さて、あと1時間で、うちの学生の発表です。


報告:船橋高校での講義:SS講座

先月(2016年11月)下旬、
県立船橋高校
にてSS講座の講師を務めました。

高校生向けに専門的な講義をすることで、
最先端の科学に触れる機会を
という感じの企画だと思っています。


私の講義のテーマは、ずばり、
 完全符号
でした。

最近、私の研究室が取り組んでいるテーマです。
私自身も、研究室の学生も、このテーマで成果発表しています。


このテーマを選んだ理由は、
・自分が高校生だったら、こういう話を聞きたい!
ということでした。

特に
・・美しい数学に触れられる。
・・予備知識が要らない。
・・組合せ論や離散数学の楽しさがわかる。
・・それでいて、実社会への応用がある。

ということを重視しました。


そして今回の講演で工夫したのは
 話の組み立て方
でした。

・聴講者の講義へのモチベーションを高めること。
・予備知識なしでわかること。
・符号理論の美しさにドキドキさせること。

これらを意識しました。


講演が終わってみて、
船橋高校の学生達は非常に優秀なので、
完全符号についてみんなが理解してくれたようにみえました。

実際、講義に関するアンケートを拝読させて頂いたのですが、
殆どの学生が完全符号を面白いと思ってくれたようです。
・自分でも調べてみたい。
・研究課題にしたい。
などの声があがっていました。


今回の講演は90分×2回だったので、
それに合うように話題を選定しました。

終わってみると、
ちょうど良い長さだったように思います。